Nov 09, 2009
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福島第1原発1〜3号機のタービン建屋地下にある高濃度の放射性汚染水(計約6万トン)の処理問題で、東京電力は7日、2号機の汚染水の処理を早ければ9日にも始めることを明らかにした。2号機では、保管場所確保のための「玉突き作戦」が比較的順調で、排水作業が今後本格化するとみられる。
2号機の汚染水は1〜3号機で最も線量が高く、一部は海に流出するなど、処理が急がれていた。東電によると、まず建屋内の「復水器」(容量3000トン)に汚染水の一部を移す作業に入る。
東電は、原発内のタンクを次々と空にして汚染水の収容場所を確保する作業(玉突き作戦)を1〜3号機で続けている。2号機では、既に満杯だった復水器の水を建屋外の「復水貯蔵タンク」に移すことで、9日にも復水器を空にできる見通しが立った。ただし復水器には汚染水の一部しか収容できない。主な収容場所として想定している「集中環境施設」では、低濃度汚染水(約8000トン)の海への放出が続いており、8日完了予定。問題がなければ、2号機から汚染水を移したい考えだ。
一方、3号機では、1、2号機より早く復水貯蔵タンクを空にしたが、復水器からの移送が難航している。
東電によると、3号機の復水器はもともと満杯に近かったが、水位がさらに上がっているという。復水器には複数配管がつながっており、東電は増加した水がどこから流入したか特定を急いでいる。【江口一、藤野基文】
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宮城県の村井嘉浩知事は7日、東日本大震災で被災した市町に代わって県が「復興まちづくり計画」を策定すると発表した。被災自治体側には「早く復興の方針を示さないと、町民が町に戻ってこなくなる」との懸念が強いが、大津波による被害の全容は1カ月近くたってもはっきりせず、国の「復興構想会議」設置もこれから。村井知事は国の復興ビジョン策定を先取りする構えで、無秩序な建築を防ぐために建築制限の期間を延長できるようにすることなどを8日に菅直人首相に要望する。【高山祐、西田進一郎】
◇週明けからヒアリング
宮城県が策定を目指すのは、大津波に破壊された沿岸地域の市街地や農地、漁港などの大まかな復興ビジョンを示すもので、週明けから被災自治体からヒアリングなど作業を本格化させる。地盤沈下もあって元通りに戻すのは難しい地区もあるうえ大津波の再来への恐怖もつきまとう。集落の集団移転など大胆な対策も必要となる。
そのため村井知事は、県が復興ビジョンを示すまでの間、被災地区の建築を制限できるよう建築基準法の改正か特別立法を首相に求める。同法で可能な建築制限の期間は最長2カ月。村井知事はこれを6カ月程度まで延長できる特例措置を想定している。3月末には阿久津幸彦内閣府政務官らに「復興に全力を挙げたい。一からまちづくりを行う発想の転換が必要だ」と復興ビジョンの策定を急ぐ意向を伝えた。
同県は7日、気仙沼、東松島、名取の3市と南三陸、女川両町の一部を建築基準法の建築制限区域に指定し、まずは現行法に基づき5月11日まで制限をかけると発表した。石巻市も独自に制限をかける。95年1月17日の阪神大震災の際は、神戸市など4市1町で2月上旬から建築制限が行われ、震災2カ月後の3月17日に復興の都市計画が決定されたが、地元から離れていた被災者も多かったため「拙速」批判が噴出した。そうした経緯も念頭に、宮城県は制限期間の延長が必要と主張している。
◇岩手、福島と温度差も
ただ、被災3県の間には温度差もある。岩手県は「被害が大きい中で大がかりな建築は難しく、制限しなくても無秩序な建築が進むとは思えない」(県土整備部)。福島第1原発事故の被害も広がる福島県は「原発事故で被災地の調査に入れない状況。建築制限期間を求める要望も市町村から上がってこない」(土木部)としており、同調する動きは出ていない。
村井知事は政府の復興ビジョン策定にも積極的に協力する考え。菅首相が11日をめどに復興構想会議を設置する方針を示したのを受け、5日の記者会見で「大変高く評価をしている。呼応する形で将来のビジョンを描きたい」と応じた。6日には首相から電話で会議への参加を打診され快諾した。首相は1日の記者会見で(1)山を削って高台に移住し、海岸沿いの水産業、漁港などまで通勤する(2)バイオマスを使った地域暖房を完備したエコタウンを作り、福祉都市の性格も持たせる−−とのまちづくり案を例示。宮城県はこうした案を復興ビジョンに先取りすることも検討している。
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