Dec 04, 2010

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 世界的な食糧価格高騰などへの対応策を協議する初めての20カ国・地域(G20)農相会合が22、23日にパリで開かれる。農林水産省は東京電力福島第1原子力発電所の事故を受け、各国が日本の食品に対して導入した輸入規制について、農相会合の席で緩和を求める方針だ。食糧の大半を輸入に頼るうえ、東日本大震災で食糧供給力が弱まった日本にとって、継続して安定供給される環境づくりは重要。具体的な対応策に踏み込めるかが注目される。

 鹿野道彦農水相は17日の会見で、輸入規制などについて「今日の状況を踏まえて(各国に)ご理解いただく努力をしたい」と述べた。17日現在、40カ国・地域が規制を導入。カナダが13日に解除するなど緩和の動きもあるが、広がっていない。

 一方、食料自給率が40%(平成21年度、カロリーベース)にとどまる日本にとっては、各国の輸出規制も不安材料だ。新興国の人口増や経済成長による世界的な食料需要拡大、米国の金融緩和による投機マネー流入を背景に、小麦やトウモロコシなどの穀物価格が高騰。飼料のほか、バイオ燃料としての需要も増えているトウモロコシの価格は今月、過去最高値を更新した。小麦については、干魃(かんばつ)でロシアが輸出を禁止していることが、価格上昇に拍車をかけた。

 農水省は「中長期的に食料需給の逼迫(ひっぱく)傾向は続き、価格は高止まりする」と分析。気候変動などにより、今後も輸出国が規制を敷き、日本が「売ってもらえない」局面も予想される。

 一方、同省がまとめた都道府県別の自給率(21年度)をみると、岩手108%、宮城79%、福島87%と、被災地は軒並み高い。震災の影響で、日本全体の自給率低下も懸念される。

 農相会合では、増産や技術向上による世界的な食糧供給力の底上げ、各国の食糧情報の共有化などについて議論される見通し。

 丸紅経済研究所の柴田明夫代表は「各国が農産物の生産量や在庫について正確な情報を出し合って共有すれば、安心感を得られ、懸念があれば対策を取れるようになる」と指摘している。

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 海江田経産相が18日に行った原子力発電所の安全宣言は、原発の立地する自治体に理解を促し、再稼働につなげるのが狙いだ。しかし新潟県の泉田裕彦知事は「原発の安全性について、大臣談話は論評に値する内容を何も含んでいない」と突っぱねた。再稼働は立地自治体を個別に説得できるかが焦点となる。

【フォト】福島知事インタビュー「被災県として再稼働ありえない」

 新潟県には東電柏崎刈羽原発が立地する。泉田知事は「(経産相は)福島原発の事故原因の検証も行わないまま、『安全性』を確認したとの談話を出した」と切り捨てた。

 安全宣言によって、政府に対する不満や不信感を募らせたのは新潟県に限らない。

 福島原発の地元、福島県の佐藤雄平知事も同日の会見で、「国はどんな安全基準を示したのか。(各県とも要請を受けるには)安全確認の証左が大前提だ」と、事故収束が進まない現段階での再開要請に不快感を表明。停止中の福島第2原発について「再稼働はありえない」と断言した。

 全国最多の原発13基(商業炉のみ)が立地する福井県の反応も冷ややかだ。これまで国に対し新たな安全基準を求めてきたが、同県安全環境部の桜本宏企画幹は「(この日の談話には)目新しい内容がない。プラント(原発)の安全が担保できるとは考えられない」と吐き捨てた。

 関西電力美浜原発を抱える同県美浜町の中村春彦副町長も、同日開かれた県原子力平和利用協議会で安全宣言に触れ、津波対策などについて国が明確に示していない点をあげ「要請があっても再起動に応じられない」と宣言した。

 関電管内では大阪府の橋下徹知事がこの日、「無責任だ。海江田大臣をはじめ、経産省の皆さんを強制的に原発の周りに住まわせたらいい。事故の収束もつけられない日本政府が『安全だ』とはどういう思考回路だ」と気勢を上げた。

 戸惑いをみせる自治体もある。

 全国で唯一、県庁所在地に島根原発を抱える島根県の溝口善兵衛知事は「(県の)原子力安全顧問など専門家の意見も聴く必要がある」と表明。東北電力女川原発の地元である宮城県の村井嘉浩知事は「コメントする段階にない」、日本原子力発電東海第2原発がある茨城県は「コメントは控える」(原子力安全対策課)とそれぞれ直接の言及を避けた。

 東北電力東通原発を抱える青森県東通村の越善靖夫村長は「今の段階でどうだこうだといわれても…」と困惑の表情を浮かべた。

 九州電力玄海原発を抱える佐賀県の古川康知事は「談話は再起動への国としての意思が明確に示されたものと受け止める」と前向きの談話を発表。ただし玄海原発の運転再開に関しては「県議会の議論なども踏まえて判断する」と述べるにとどめた。

 北海道電力泊発電所のある泊村の牧野浩臣村長は「よかった。一刻も早く再稼働してほしい」と話すが、歓迎する自治体は少数派で、政府は今後、多くの立地自治体が抱える不信感の解消に取り組む。


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